多様な仲間が集うANT-Hiroshima

違いを認め合い、助け合うことができる社会を目指して



画:赤井 理子(インターン)

私たちは、一人一人が唯一無二の異なる人間であると同時に、命という同じ輝きを持つ大切な存在です。
様々な「違い」を互いに思いやり、認め合うことは、互いの命を尊ぶことそのものであり、それが実現できれば、社会は、世界は、きっと平和に近づくでしょう。
国や文化がちがう仲間たちが集まり、考え、行動するANT-Hiroshimaのオフィスから平和づくりが始まっています。

小さいアリが生み出す大きな力


ANTでは、創設以来、「世界の一人一人の平和づくり」を掲げて「考動」してきました。
しかし、30年余り続けてきた活動の多くが、常に困難とともにあったと言っても過言ではありません。
国際協力における不安定な政治情勢によるプロジェクトの頓挫、資金調達の課題、人員やノウハウの不足etc…。
その道程は決して平坦なものではなく、何度も歩みを止めそうになりました。そんな時、いつも私たちを支え、励ましてくれたのは、志を同じくする仲間たちでした。

平和づくりは、個々の努力から始まると信じています。しかし、1匹のアリの力は小さいものです。
私たちは、小さなアリが集まれば、大きな石をも動かすことができるということを経験から知っています。
だからこそ、仲間と協力しながら困難を乗り越えていく「協働」を大切にしています。

人とのつながりが最大の資産


ANTでは、人と人とのつながりを大切にしています。職業や性別、人種、年齢、関係なく、平和を望む気持ち、ヒロシマを想う気持ちがある人があれば、仲間です。

実際、様々な業界で活躍する人、色んな経験を積んだ人が、スタッフとして、インターンとして、ボランティアとして、専門性のあるパートナーとして、ANTの活動を支えてくれています。 また、ANTは、世界各地・各分野の団体や個人とつながり、協力しあって活動しています。

ANTは、こうした多様な経験・価値観を持つ人々が集まり、話し合い、結び付ける場になっています。

特別な資格や経験が無くても、大丈夫です。
家が遠くて事務所へ直接来られない方でも、寄付や会員となって活動を支えることもできます。

ぜひ、あなたらしいやり方で、ANTの活動にご参加ください。

小さいアリたち—ANTを支えてくださる方たちを紹介します


ボランティア:森井 孝子

長年、何かボランティアをしたいと思い、夫の他界後、ANTのボランティアに参加することになりました。 そこで、絵本『おりづるの旅』多言語化プロジェクトに関わりました。 私は、紛争下の子ども達に「おりづるの旅」のストーリーや本を読むことの楽しさを伝えたいと思い、他のボランティアさんと和気あいあいと多言語に翻訳された文章のシールを絵本に貼り付ける作業を行っています。 ANTでの活動を通じて、さまざまな国、さまざまな世代の人々とつながることでき、とても楽しく参加しています! ANTは、人とのつながりやご縁から新しいことが生まれることも実感できる場所です。
【関連プロジェクト】サダコの絵本プロジェクト≫ ヒロシマを受けつぐ教育プロジェクト≫

インターン:ラーダクリシュナン タイラ(広島市立大学 学生)

コロナ禍で大学にも通うこともできず、人との関わりが少なかったので、思い切って、ANTを訪問しました。 ここでは、ラオスに絵本『おりづるの旅(ラオス語版)』を150冊寄贈するために絵本を作成し始めたところで、早速、私も翻訳シール貼りに参加! 今までに行ったことのない国、会ったことのない人々の顔を想像しながら行うことはとても楽しい作業です。 その作業の中で、私は父の母国であるインド、タミル語の翻訳をいつか手掛けてみたいという夢ができました。 そして、いつかインドでの読み聞かせの活動もやってみたいです。
【関連プロジェクト】サダコの絵本プロジェクト≫ 平和教育活動≫

インターン:赤井 理子(広島大学大学院)

私は瀬戸内の穏やかな海のそばで生まれ育ち、この波の先では何が起きているのだろう、といつも考えながら過ごしている大学院生です。 2020年の3月、国の枠組みを超えて行動する人々の元で足を動かして学びたいという気持ちでANTの扉を叩きました。 事務所での多くの出会いを通して、私にとっての「平和とは何か」ということを模索し始めました。 そんな中、大きな転換点となったのは、被爆者・岡田恵美子さんの人生を知る機会を持ったことです。 恵美子さんからは国同士の線で分断された世界地図ではなく、地球の一市民として生きていく道を教わりました。
ANTの皆さんに「好きなことから始めんちゃい」ということばをもらい、私が好きな絵を描くことからアクションをはじめました。 アートを見てくれる人の想像力を刺激し、それぞれの「平和」を探してもらう一助になりたいと考えています。 私らしく「持続可能な方法で、人の痛みに寄り添い続ける」ため、毎日学びます。
【関連プロジェクト】  被爆者の体験記録≫ 核なき世界を目指して≫ 平和教育活動≫

ANT Friends:アンドリュー(スイス) 、ヴィー(フィリピン) 、デイジー(イギリス) 、ピン(タイ)

私は日本に留学していた際、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館を訪れました。 その時に抱いた感想を言葉ではなかなか説明できず、またイギリスに帰国後も被爆者の方々のお話も忘れることができませんでした。 自分の出身国が核兵器を保有する現状や核兵器の脅威が未だ存在することに疑問を抱き、核兵器を取り巻く世界の主張に関心を持ち始めました。 大学卒業後に広島での就職が決まり、何らかの形で平和に関われないかと探したところ、ANT-Hiroshimaに出会いました。 私はANTでは、ボランティアとしてウェビナーやイベント運営、SNS運営、写真撮影、翻訳などを担当しています。 そして、イベントへの参加や世界各国から広島を訪れる人たちと出会ったり、被爆者の方々とお話したりする機会もあります。 ANTの活動に参加することで、同じ思いを持つ人達とつながり、お互いにサポートしあい、スキルやアイデア、知識を共有できる仲間たちを得ることができました!(デイジー)
【関連プロジェクト】  平和発信サポートプロジェクト≫ 核なき世界を目指して≫

専門性を持つパートナー : 田中トシノリ(歌島舎)

福山市に住む2児の父です。 子育てを中心に、映画をつくったり、野菜を育てたりして暮らしています。 ある日、友人の紹介で電話がかかってきました。 「初めまして。渡部朋子です」。 核兵器禁止条約発効に際して広島で行われるイベントの映像を撮ってほしいとのこと。 撮影当日、ANTの事務所を訪れ、驚きました。 たくさんのスタッフ、インターンの若者、ひっきりなしに訪れる様々な人たち、その中心にいる朋子さん、一体何者…? 2日間で撮影・編集・公開。 急展開でしたが、いい映像になりました。 朋子さんに「もしこの映像を気に入ったら、僕を仲間に入れてください」とお願いしました。
たった2日の間にANTの魅力に引き込まれたのです。 ANTで学びながら働けることを誇りに思います。

ページトップ